【外国人問題】外国人に関する正確な情報を知り、みんなで考えましょう

ちょっとデリケートな話題ですが、外国人に関する正確な情報を知り、みんなで考えましょうというテーマで記事を作成しました。

最終更新日:2025/11/4(10/1現在のデータ、滞納について更新)
記事作成日:2025/5/27

【目次】

【このページの目的について】

昨今、外国人に関する様々な問題が議論に上がっています。

足利市でも、近年、外国人居住者の増加が目立つようになってきました。

文化・生活習慣の違いから日本人の考える常識と相容れない、治安の悪化に対する不安、外国人への給付金など、外国人に関する諸問題があります。

しかし、いずれも両極端な主張がなされることが多く、中には事実に基づかない内容も散見されます。

そこで、足利市における現状について、正確な情報を提供し、市民の皆様に関心を持っていただくとともに、今後の多文化共生の在り方について議論するきっかけになればと思います。

SNS(X)では、アンケート形式で外国人に関する様々なテーマを問いかけていく予定です。ご自身の投票内容と現実との違いを知ることで、ご自身の認識や考え方を改めて知る機会になったのであれば幸いです。

【足利市の外国人の人口】

(1)アンケートの結果

足利市民の方に質問です。
4月1日現在の足利市の人口は、137,579人です。
そのうち、外国人の人口は何人だと思いますか?
という内容で質問しました。

参考までに太田市の場合、
全体の人口 222,763人
外国人の人口 16,090人
外国人の人口割合 7.7%
うちブラジルなどの南米系が約32%
(2025/3/31現在)
という情報を付記しました。

2025年5月17日から24日まで7日間実施した結果は以下の通りです。

約43%の方が正解でした。
インターネットで検索するとおおよその数字が出てきますので、調べてから回答された方もいらっしゃると思います。
それも、「事実を知る」ために必要な行動です。

3,000人くらい、1万人以上も多くいらっしゃいました。
現実よりも少ないと考えている方の方が少数という結果になりました。

意外な結果でしたか?
お住まいの地域によって感じ方は違うと思いますが、それは外国人の居住する地域、生活圏が偏っているからかもしれませんね。

(2)2025年10月1日現在の情報

合計6,947人です

男性4,204人
女性2,743人
世帯数4,871

(以下、人口動態の情報については足利市行政経営部デジタル戦略課)

足利市の住民基本台帳に掲載されている住民の人数です。

月ごとの全体の人口の集計はこちらにあります。https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/goverment/000082/000453/p001659.html

月ごとの外国人の人口については、教育庁舎1階の資料室で閲覧できます。

 

【足利市在住の国籍別外国人の人口】

(1)アンケート結果

足利市民の方に質問です。その2
4月1日現在、足利市に住んでいる外国人で、最も多い国籍はどこだと思いますか?  人口の多い順番も分かるという方はコメント欄にどうぞ!
という内容で質問しました。

約59.1%の方が正解でした。
モスクの存在や過去の墓地問題のことを知っていたら正解できたと思います。
ベトナムについては、足利市がクイニョン市と「相互協力に関する覚書」を締結したことを知っていた、あるいは、市内にベトナム料理店がそれなりに多いから、と判断したのだと推測します。

質問1の「外国人の人口」に比べると、回答数が少なくなっているのは、正解できる自信がなかったからなのか。
閲覧数も少なくなっているのは、質問に飽きたのか、それとも国籍にはあまり関心がないのかは分かりません。

(2)2025年10月1日現在の情報

3桁以上の人口の国籍だけピックアップするとこのようになっています。
全62か国(無国籍の方も若干名いらっしゃいます)。

※「↑」は前月比

第1位 スリランカ     1,598人 (男性1,278人、女性320人、世帯数1,197)
第2位 ベトナム   1,359人(男性762人、女性597人、世帯数1,129)
第3位 フィリピン  673人→(男性172人、女性501人、世帯数336)
第4位 インドネシア 482人(男性387人、女性85人、世帯数464)
第5位 中国     445人↓(男性226人、女性219人、世帯数298)
第6位 ペルー    354人↓(男性190人、女性164人、世帯数181)
第7位 ブラジル   352人→(男性175人、女性177人、世帯数165)
第8位 ネパール   319人→(男性172人、女性147人、世帯数190)
第9位 インド    310人(男性266人、女性44人、世帯数253)
第10位 ミャンマー  238人(男性122人、女性116人、世帯数228)
第11位 バングラディッシュ 204人(男性120人、女性86人、世帯数95)
第12位 韓国    138人→(男性62人、女性76人、世帯数78)

※2025/9/1のデータで第4位中国と第5位インドネシアの順位が逆でした。

※過去の国籍別人口はこちらのページからご覧になれます。
https://www.city.ashikaga.tochigi.jp/goverment/000082/000454/000835/p005887.html#jinko

グラフで示すとこのようになります。


【外国人が多い地区について】

外国人の人口は毎月、町内別(地区別)に公表されています。
地区により外国人が多い所とそうでないところの差が激しいので、足利市民の意識も違うのかと思い、アンケートを実施しました。

最近は、スレッズの方が投稿後24時間以内のアクセス数が多いので、スレッズでの結果を掲載します(Xでも結果はほとんど変わりませんでした)。

(1)アンケート結果

選択肢が4つまでですので、上位4つの地区を挙げてアンケートを実施しました。
正解は山前地区です。17%の方は残りの地区を選択していますが、山前地区よりも少ないものの、市内上位4つの地区ですので、以前に比べて外国人を身近に感じるようになったのは間違いないです。

実施期間は24時間、投票数102票、閲覧数は2,528回でした。

(2)2025年10月1日現在の情報

※「↑」は前月比

1位 山前地区 合計 1,834人↓
2位 山辺地区 合計 957人
3位 御厨地区 合計 806人
4位 旧市街  合計 764人↓
5位 毛野地区 合計 568人↓
6位 葉鹿地区 合計 435人
7位 三重地区 合計 350人
8位 北郷地区 合計 280人↓
9位 梁田地区 合計 251人
10位 小俣地区 合計 200人
その他の地区の合計  502人
市内合計      6,947人

上位10位までの地区は以上の通りになります。

全ての地区をグラフにするとこうなります。

なお、町内別でいうと、3桁を超える町が15、最多が791人、最小が0人(8町内)です。

町内別のグラフは以下の通りです。0人~2桁の町内が38%となっています。

外国人に関する情報を発信し始めてから、外国人に関する相談を受けるようになりました。それまでは、誰に相談して良いのか分からない、議員に伝えたところで何もしてくれないのではないか?、外国人のことで困っているというと自分が差別主義者だと言われないか?そんな不安があったようです。

この結果を見て分かるように、外国人が多いかそうでないか住んでいる地区によって市民の意識も大きく異なると思われます。

現に、迷惑を受けて困っている人がいるのは事実ですので、それらの問題をどうしていくか。これだけ急激に人口が増えてしまうと、ルールを理解できない、あるいは分かっているけれど従う意思のない人たちも出てきます。行政だけ、議員だけでは手が回りません。市民の皆さんと一緒に行動していく必要があると思います。

【足利市在住の外国人の生活保護について】

外国人に対する生活保護の支給はやめるべき、という議論がSNS上で見られますが、きちんと制度を理解せずに発言している方が多いなという印象を受けます。

まず、外国人の受給資格は永住者等、長期滞在を前提とする一定の在留資格に限定されていますし、日本人と同等の生活困窮要件が必要で、むやみやたらにもらえるものではありません。皆さんが想像しているよりも厳しい要件です。

また、外国人で生活保護を受けていると独立生計要件など、在留資格を失う可能性があるので、特別な事情がない限りもらい続けるというのも難しくなっています。

⇒外国人の生活保護の受給資格についての超詳しく解説

もし、不正受給していると思ったら?それは外国人に限らず、日本人も同様に問題だと思います。見つけたら、市役所の担当課に通報しましょう。

 

以上を踏まえた上で、足利市在住の外国人がどのくらい生活保護を受けているか見てみましょう。

■2025年4月30日現在の外国人生活保護受給者の国籍別内訳
※(足利市健康福祉部社会福祉課)

人数が多い順に掲載すると

1、ブラジル以外の中南米 15人
2、韓国・朝鮮      10人
3、ブラジル       7人
4、フィリピン      6人
5、その他        1人
6、ベトナム       1人
合計           41人

2025年4月1日現在の外国籍の住民が6,670人ですので、外国人の中で受給者の割合は0.6%です。1,000人に6人の割合です。
足利市の人口全体からすると、0.03%ですので、1万人に3人の割合です。

これを多いと見るか、少ないと見るか。
私は少ないと見ます。

もっとも、生活保護以外に税金を投入している行政サービスはたくさんありますし、支給される手当などもありますので、外国人の人口が増えれば市民の税負担も増えることは間違いないです。

 

■全国平均・都道府県別割合との比較

参考までに、2024年12月の資料によると、「被保護世帯に占める外国人世帯の割合」は次の通りです。

全国平均:2.9%
(不思議なことに、全国の外国人世帯の人口比率である約 2.9 %と一致します。外国人=生活保護受給者が多い、というイメージはここから来るのかもしれません。)

第1位:愛知県・岐阜県 5.2%
第3位:群馬県 4.8%
第10位:東京・大阪など主要都市も3.0~3.1%程度
第21位:栃木県 2.1%
第47位:宮崎県 0.1%

このデータから見ると、足利市の外国人受給割合0.6%という数字は、全国平均や主要都市と比べて相当に低く、東日本の中でも目立って低い水準と評価できます。

参考資料:被保護者調査(厚生労働省)


【外国人の市税滞納について】

◆足利市内に在住する外国人の市民税滞納について
行政経営部納税課

市民税(普通徴収)における

・外国人の滞納金額は、42,777,919円
・滞納者全体に占める割合は、27.99%

です。

※「普通徴収」とは、市から送付される納税通知書(納付書)に基づき、納税義務者(個人事業主や年金受給者など)自身金融機関やコンビニエンスストアなどで直接税金を納める方法です。

「特別徴収」とは、給与や公的年金等の支払者が、納税義務者(従業員や年金受給者)に代わって、毎月の支払額から市民税を天引きし、市に納付する制度です。 

◆なぜ、市税の滞納が責められるのか?

日本では「税金を納めること」は、国籍に関係なく日本に住む人すべての義務です。市民税・県民税(いわゆる住民税)は、道路や学校、病院など、地域社会を支えるための大切な財源です。
そのため、滞納(払わないこと)=社会のルールを守らない行為とみなされてしまいます。
これは「モラル」の問題だけでなく、「信頼性」に関わることでもあります。

◆ビザ更新との関係

実は、税金の滞納はビザ(在留資格)の更新審査にも影響します。
法務省はビザ更新の際に、次のような点をチェックします

→日本の法律やルールを守っているか
→納税義務を果たしているか(住民税・国民健康保険・年金など)

そのため、税金を滞納していると「素行不良」とみなされ、在留期間更新が不許可になるリスクがあります。

◆今すぐ払えない場合は?

→税金の支払いが難しい場合でも、市役所に相談すれば分割払いなどの制度を使えることがあります。
→「放置しない」「相談する」ことが重要です。
市役所の窓口では外国人の納税に関する相談が増えているのもこのためです。
→きちんと納税していることは、日本社会の一員としての信頼の証であり、ビザを安定して維持するためにも大切です。

【外国人の国保滞納について】

◆足利市内に在住する外国人の国民健康保険税の滞納について
行政経営部納税課

・外国人の滞納金額は、140,225,204円
・滞納者全体に占める外国人の人数の割合は、44.7%
・滞納額全体に占める外国人の滞納額の割合は、33.7%

です。

市民税(普通徴収)に比べてその額は3倍近くにも上ります。

◆なぜ国民健康保険税の滞納が問題になるのか

日本では、住民登録をしている人の多くが国民健康保険に加入します。
これは病気やけがをしたときに、医療費の一部を公的医療保険が助けてくれる制度です(自己負担は70歳未満で原則3割)。
その制度を維持するために、みんなが少しずつお金を出し合っています。
それが「国民健康保険税(または保険料)」です。

つまり、国民健康保険税は「保険の参加費」のようなもので、社会全体で支え合う仕組みの一部です。
そのため、滞納は「制度を支える責任を果たしていない」と見なされてしまいます。

◆なぜ外国人に国保税の滞納が起きやすいのか?

外国人の方も、日本に住民登録をしている場合は国民健康保険に加入し、保険税を納める義務があります(原則として中長期在留者-在留期間が3月を超える者が対象)。
ところが、一部では、

→短期滞在者や転出者が保険証を使いっぱなしにして出国してしまう
→国保税を払わずに帰国する

といったケースがあり、問題視されています。

こうした行為は、日本の社会保障制度の信頼を損なうだけでなく、
今後の外国人受け入れ政策やビザ審査にも影響を及ぼすおそれがあります。

◆滞納したときに起きること

国保税を滞納すると、次のような影響が出ることがあります。

1. 保険証の制限

長く滞納していると、通常の「保険証」がもらない場合があります。
この場合、病院ではいったん医療費を全額自己負担(10割支払い)する必要があります。
→ 後から一部を返してもらうこともできますが、手続きが大変です。

2. 延滞金や財産の差押え

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滞納が長期化すると、延滞金が加算されたり、給料や預金を差し押さえられる場合もあります。
これは国籍に関係なく、日本に住むすべての人が対象です。

3. ビザ更新に影響

国民健康保険税も「公的義務」の一つです。
そのため、滞納があると、在留資格(ビザ)更新のときに
「日本のルールを守っていない」と判断されることがあります。
⇒今、ニュースで話題になっているのが、まさにこの部分です。

◆すぐに支払えない場合は?

→支払いが難しい場合は、市役所に相談すれば分割払い減免制度を使えることがあります。
→「払えないから放置する」よりも、「相談して解決策を見つける」ことが大切です。
→きちんと相談していれば、悪い印象を持たれることはありません。


【まとめ】

今後もこのようなアンケートを続けていきたいと思います。

外国人のテーマは、取り上げるだけで両極端な考えの方から批判を浴びることになります。

しかし、現実を知らなければ自分たちの住むまちの未来を創造していくことはできません。

過度に偏見を持っていないか、自分の認識が事実とずれていないかを見直すためにも、まずは正確な情報に触れることが大切です。

アンケートを通じて市民一人ひとりの意識や関心を知るとともに、行政や地域社会がどのような課題や可能性を抱えているのかを見つめ直す機会になればと願っています。

今後もこのような対話のきっかけとなる取り組みを続け、市民の皆さんと一緒に、より開かれた、住みやすいまちをつくっていけたらと思います。

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