【議会】令和5年第4回市議会定例会 一般質問 中橋ハイツ他

【目次】


【会派結成後初の一般質問】

2023年8月23日より令和5年第4回市議会定例会が始まりました。

9月11日から9月13日までの4日間、質疑に合わせて一般質問が行われました。

初日は会派枠となっており、会派代表質問が2名登壇しました。

8月4日に『織姫クラブ』結成の届出を出しましたので、黒川代表の会派初質問となりました。

『織姫クラブ』からは、3名全員が登壇しました。


【用語解説】

一般質問とは、定例会において、議員が市の施策の状況や方針などについて、報告、説明を求めたり質問することをいいます。

一般質問は3日間(+予備日1日)が予定されており、1日最大4人が登壇します。一問一答方式で、質問は一人30分以内の時間制限があります(答弁の時間は含まず)。

代表質問は会派の代表者が初日に行います。形式は一問一答方式で同じです。本来であれば、会派を代表する内容の質問でなければならないはずですが、議員個人の関心のある事項の質問であることも多いです。


【一般質問の通告書】


【用語解説】

一般質問の発言通告書とは、一般質問を行う議員が、あらかじめ当局に対して質問する項目を明らかにする文書のことを言います。

会派の代表枠以外は、一般質問の通告書を提出した順番に、日程の枠を選ぶことができます。


【一般質問の概要+α】

一般質問の詳細については議事録又は動画でご覧いただけます。

ここでは、補足情報を掲載いたします。

2023年9月13日現在の情報ですので、今後変更になる場合がございます。


【1、中橋ハイツについて】

質問をしようと思ったきっかけ

議員になる2~3年前に中橋ハイツに仕事で入ったことがあります。入口にある入居者のネームプレートが半分くらいしか埋まっていないことに気づきました。その後、議員になり、見てみるとやはり入居者が埋まっていない・・・。

中橋ハイツに引っ越そうかと視察がてら3つの部屋を見せてもらいました。築30年と年月を経ている割には、壁紙や床、システムキッチンもほぼ新品で、民間のマンションに比べ手入れが行き届いているにもかかわらず、なぜこんなに空室ばかりなのか?確かに値段は少し高く感じるけれど・・・。
中心部にある立派なマンション。しかも、税金を投入している公営住宅なのです。何とかして満室にする方法はないのかアイデアを提案することにしました。

※質問と答弁は動画でご覧いただけますので、ここでは質問の背景や執行部の答弁についての感想などを述べたいと思います。

(1)空室状況と募集方法

質問)現在の空室状況は64部屋中32部屋あり、空室率50%にも上る。好立地、オートロック付、都市ガス、眺望抜群の同レベルの民間マンションに比べても低いと考える。1か月に3室程度の募集しかしていないが、入居者が決まらないうちに畳等の入れ替えを行うと劣化が生じ効率的ではない等、予算の都合上、募集数も限定していると聞く。入居時までにはリフォームすることを前提に募集数を増やすことはできないのか。

参考資料⇒中橋ハイツの募集要項はこちら(おりひめプラザ)

解説)市営住宅の場合、前の居住者が退去後、次の入居者のために修繕がなされますが、一度に修繕できる予算は限られているので、3部屋くらいしか修繕できずに募集もできないということになっています。
(噂によると、風通しもしていないので内覧させていない部屋は状態が悪いらしいです。)

ほかの市営住宅も毎月3部屋くらいしか応募していません。

参考⇒今月の募集状況(おりひめプラザHP)

多く募集すればその分、人も集まるのでは?と考えたのですが、現実は厳しい。

低所得者向けの市営住宅は高齢者が多いようですが、4階建てにもかかわらずエレベーターがないため、1階の方が人気で抽選になることもあるそうです。中橋ハイツの場合、毎月3部屋募集しても一人も入居なし。

多くの方に選んでいただくために、物件自体の魅力を上げなければいけません。

ちなみに、中橋ハイツは所得に関係なく居住できる「特定公共賃貸住宅」と言います。3階までが市立美術館の施設、4階からが住宅になっており、4階は子育て支援のため他の階よりも家賃が割引されています(50,000円~59,000円 )。こちらは、ほぼ常時満室になっています。5階以上は一般の方を対象としていて、家賃は69,000円~83,000円(共益費5,000円、駐車場5,500円は別途)です。

3年ほど前から、法人名義で3部屋以上かつ1年以上借りる場合には、25%ほど割引されることになりました(52,000円~62,000円)。しかし、法人名義で契約しているのは1社だけということです。

最近は共益費と駐車場も値下げしました。

割引しても借りてくれない・・・。それはなぜなのか?

中橋ハイツのメリット
足利市の場合、比較的ハイレベルな分譲マンションにはオートロックがついていますが、賃貸物件のマンションではなかなかありませんし(築浅の高級アパートだとついていますが)、都市ガスですし、足利の花火もベランダからよく見えます。部屋の広さも64平米~73平米と一般的な分譲マンションよりも広めです。JRと東武線のどちらの駅からも徒歩10分圏内、バス停は目の前ですし、条件は良いはず。河南の物件と比べると、人気のガーデンパレスわたらせと同等といえると思います。

中橋ハイツのデメリット
しかし、買い物の利便性でいうと河南よりも劣ります。また、駐車場が建物のそばにはなく、南にある地下道を抜けて徒歩3~4分かかります。

そうすると、同等レベルの物件と比較して利便性が低いために家賃が高く感じてしまうのでしょう(市は周辺よりも安いと言いますが、比較の対象が市民目線とは少し違うと感じます)。

家賃を下げれば話は早いのですが、市営住宅が安くて快適すぎると民間の物件にしわ寄せがいくということで(民業圧迫)、一度に大きく値下げすることは叶わず。

そこで、家賃を下げずとも選ばれる物件にするために(2)で具体策を考えていきます。

(2)入居率の改善策について

質問)入居率を上げる対策として、①家賃の減額、②子育て世代の階数を増やす、③家賃保証会社の利用も可能にする、④未婚のカップルの入居を認める、⑤入居者がリフォームできることを売りにする、⑥土日祝日もおりひめプラザを営業する、⑦HPにタイプ別の写真を常時掲載する等、様々な方法があると考えるが、各々可能かどうか、できない理由も聞きたい。

解説)①家賃の減額の提案
上記の通り否定されました。

②子育て世代の階数を増やすことを提案
子育て世帯の増加は実質家賃の値下げになりますが、中心市街地に子供の人口が増えることは好ましいことですし、市外からの移住促進にもつながると考えます(足利市の市営住宅は市民以外でも入居できます)。

今後の対応に期待)しかし、他の住居者から子供ばかりだとうるさいと苦情が来るかもしれないと考えているらしく却下されました。些細なことでクレームを言う人に合わせたのでは何も物事は進みませんので、チャレンジしてもらいたいです。

③家賃保証会社の利用も可能にすると提案
現在は、保証人を1人つけなければ入居できません(以前は保証人が2人必要でしたが緩和されました)。身寄りのない人が保証人を頼むのも大変ですし、最近の民間の賃貸物件はほとんどが保証会社を利用できるので、それに合わせたらどうか。年1回の更新で1万円ちょっと払えば家賃不払いだけでなく、退去時の修繕なども補償してもらえる会社もあります。
今後に期待)保証会社の利用は現在検討中だということでしたので、早期の実現を期待します。

④未婚のカップルの入居を認めることを提案
これから結婚するかもしれないし、しないかもしれない。しかし、若いカップルが入居できるのであれば、選んでもらえる可能性は高まりますし、その後結婚すれば将来の人口増にもつながります。
この点について、現在の運用は、原則として戸籍上の親族でなければ同居できませんが、例外として、いわゆる「内縁の夫婦」(入籍はしていないけれど長年夫婦同様の生活の実態があるカップル)であれば入居を認めています。まだ実際には入居の例はないそうです。
また、内縁関係にはなくても、婚約の事実が証明できれば結婚に準じた取り扱いはしているようです。
さらに、令和4年9月から「とちぎパートナーシップ宣誓制度」の開始により、性的マイノリティのカップルの入居も可能になりました(具体的な適用の有無は担当課にお問合せください)。
今後の対応に期待)婚約までしていなくても、若いカップルの同棲を認めれば、もっと入居の応募者が増えるかもしれません。

⑤入居者がリフォームできることをウリにする提案
 私が実際に内覧をして感じたのは、当初は天然木のフローリングだったのが、修繕により見た目がちょっと安っぽいクッションフロアに変わってしまっていた部屋があり、家賃相当の価値がないなと思った点です。
中橋ハイツに申込をしてから実際に入居できるまで、手続きの関係でおよそ2か月近くかかるそうです。そうであるならば、入居者に好みの部屋にリフォームすることを認めたらどうか。最近は、首都圏のURが無印良品とコラボをして古い物件をリノベーションした例もあります。
毎月の入居者が数名程度であれば、入居までのリフォームにも間に合うでしょうし、市内のリフォーム業者を選んでもらえば経済効果もあると思います。

これに対する回答は、賃貸物件なので無理だということでした。現状では、給湯器が古くなって取り換えるくらいしか認めらていないそうです(他の低所得者向けの市営住宅の場合は、非ウォシュレットをウォシュレットに変えることは可能とのことです)。

その後の対応)質問の後、内覧できる3部屋をモデルルームとし、入居者にはどういう部屋にリフォームしてもらいたいか希望を尋ねることになりました。一歩前進したといえます。

⑥土日祝日もおりひめプラザを営業する提案

市営住宅は、織物会館内にある「おりひめプラザ」という事業者が市の指定管理者として管理運営を行っています。
市営住宅は、毎月決まった期間に募集を行いますが、それ以外の期間でも部屋を見せてもらうことは可能です。遠方から引っ越しを考えている方もいらっしゃると思いますが、平日しか営業していないとなかなか内覧もままならないのではないかと思います。そこで、土日祝日も営業できないのか聞きました。

人員の確保や予算の関係上、実現は難しいということですが、毎月1回は休日対応できる日を決め、代わりに平日を休みにするようにしてもらえればと思います。

⑦HPにタイプ別の写真を常時掲載する提案

「おりひめプラザ」のHPには、タイプ別の間取り図の一例(平面図)が掲載されていますが、間取りごとの写真はありませんので内覧してみないとイメージがつかみにくいと思います。
そこで、現地に行かなくても分かりやすいように写真の掲載を提案しました。

質問のきっかけ)私が議員になる2~3年前ですが、「SUUMO」という不動産情報サイトに中橋ハイツの入居者募集の案内が出ていました。全部で10部屋近く出ていたと思います。そこで気になったのは、説明文にはトイレがウォシュレットと書いてあるにもかかわらず、トイレの写真がウォシュレットではなかったことです。
さっと見て目に付くのは写真の方なので、今どきウォシュレットではないのか、賃料に見合っていないとページを離れた人もいるのではないか。借りる人の気持ちを考えた広告掲載をして欲しいと思いました。
結局、広告掲載していたにもかかわらず、ほとんど入居者はいなかったということです。それならば、自サイトがあるのだから、そこで写真を掲載しておけばいいのではないかということで提案しました。

その後)まだ、写真の掲載は実現していません。

⑧ペット可の物件にする提案

一般質問では省略しましたが、最近はハイクラスの分譲マンションでもペット可をウリにしているところが増えていますので、聞いてみました。しかし、現状でペット不可の物件を可にするには入居者の反対が大きいので無理だろうと言われました。
ペットに対する考え方は人それぞれですが、足利市内は全ての避難所においてペットの受け入れを可としていますので(2024年9月現在)、マンションでもルールをきちんと決めて守ってもらえば、そこまで大きなトラブルは起きないのではないかと思うのですが。
(後日、動物アレルギーの方に聞いたところ、エレベーターにペットがいなくてもクシャミや体がかゆくなるなどのアレルギー症状が出るので、無理だと言われました。)

質問2の感想)今回は担当部長の体調不良により、代打での答弁となりました。そのせいもあるのか、私の質問スタイルが今までの議員の一般質問のやり方と異なるのか、個別の提案に対して答えてもらえず、傍聴者からは質問と回答がかみ合っていないというアンケートをもらいました。

具体的に進めているが決定していない事項には答えられないということもあるのかもしれませんが、聞いている市民からすると何もする気がないように見えてしまいますので、質問の意図を共有しないといけません。

続きはまた後で。

2、中央及び大日西の土地区画整理事業について

(1)歴史文化遺産の発掘調査

質問)・周辺地域はかつて鑁阿寺の一山十二坊のあった場所として、歴史・文化遺産が埋蔵されている可能性が指摘されているが、どの程度予測ができているのか。
・発掘調査についてどのように行う予定なのか知りたい。

(2)事業完了後の街並み

質問)・鑁阿寺西側の道路は「シンボルロード」と名付けられ区画整理事業が進められているが、何をシンボルにどのような街並みを想定しているのか、それに向けて現在、具体的に進んでいる事柄について聞きたい。

(3)まちなか修景の助成金

質問)・区画整理区域は足利学校・鑁阿寺周辺の景観重点地区とも重なり、足利市景観ガイドラインでも景観への配慮が細かく規定されているが、直近の数年間の「まちなか修景」助成金の申請件数と支出額の内訳が知りたい。また、どのような相談が多かったのか。

・助成金の上限は200万円だが、ある程度の和風建築が増えることは期待できても、歴史・文化の香りを承継するような特徴的で風情ある建物を建築するには金額面でのインセンティブが弱いと考える。区画整理を機に助成金の上限も思い切って500万円、1,000万円に引き上げ、その代わり、条件を厳しく設定していくことは考えられないか。そのような対応は可能か。

 

  • 3、新型コロナワクチン秋接種について

(1)副反応報告と秋接種への対応

質問)・現在まで相談があった①副反応の件数及び②国に救済を求める申請件数と内訳(死亡・後遺症)について知りたい。

・相談があった中で、死因や後遺症に基礎疾患や接種後の状況等、一定の傾向はみられるか。

・国から後遺症の認定があった小山市や鎌倉市では「ギランバレー症候群」と明記している。アナフィラキシーや発熱以外にも、発症しやすい傾向のある重篤な症状について接種予約のページの分かりやすい場所に注意書きを明記すべきではないか。対応する予定はあるか。

 

【令和5年度9月定例会の一般質問の動画】

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【議会】2023年8月のスケジュール

世間は夏休みですが、夏祭りなどのイベントが多く、8月はお休みも取りにくい1か月でした。来月は、議員になってから2回目の一般質問があり、後半から準備に追われました。


市議会議員は普段何をしているのか?

1か月間のスケジュールで参考になさってみてください。

本会議は3月、6月、9月、12月の4か月間ですが、それ以外にも毎月定例日が3日あります。議会がない日でも、祝典、慰霊祭、表彰式、懇親会、各種イベント等、市議会議員全員が出席する公務があります。

※「仕事」とあるのは市議会議員以外の仕事です。

※視察で「公費」とあるものは議員全員出席義務がある場合をいいます。「私費」と書いてあるものは個人負担です(通常は政務活動費から支出する議員が多いですが、私の場合は政務活動費を使わない方針ですので自己負担になります)。


8月1日(水)

出張2日目(自費)

8月2日(水)

出張3日目

8月3日(木)

現t義視察

8月4日(金)

10:00~会派結成届提出

14:00~県南六市議会研修会(ニューミヤコホテル本館)

18:00~会派懇親会

8月5日(土)

16:00~ 懇親会

19:00~ 足利花火大会

8月6日(日)

5:45~ 花火後のごみ拾い(渡良瀬川河川敷)

8月7日(月)

現地視察

8月8日(火)

夏祭り準備

8月9日(水)

9:30~来客対応

15:30~聞き取り

8月10日(木)議会定例日

9:00~ 幹事長会議

10:00~ 公共施設建設整備特別委員会理事会

14:00~ 議会改革推進協議会(傍聴)

打合せ

8月11日(金)

お盆の準備

8月12日(土)

来客対応

8月13日(日)

来客対応

8月14日(月)

18:00~ 第2中学校同窓会

8月15日(火)

来客対応

8月16日(水)

17:00~えんマルシェ(通2丁目・井草町)

20:00~懇親会

8月17日(木)

9:30~ 法事

15:00~ 会派総会

18:00~ 灯篭流し

8月18日(金)

午前:議員控室入替

午後:打合せ

8月19日(土)

8:00~イベント準備

17:00~通2丁目奉公会夏祭り

8月20日(日)

法事

8月21日(月)

9:30~ 会派あいさつ回り

10:00~ 全員協議会

11:00~ 常任委員協議会

午後:聞き取り

8月22日(火)

一般質問準備

17:00 一般質問事前連絡締め切り

8月23日(水)

10:00~ 議院運営委員会(招集告示)

午後:現地視察・聞き取り

夕方:一般質問準備

8月24日(木)

10:00~ 打合せ

午後:一般質問準備

8月25日(金)

13:00~ 新人議員懇談会

15:00~ 打合せ

一般質問準備

8月26日(土)

一般質問準備

8月27日(日)

11:30~叙勲受賞祝賀会(宇都宮)

夕方~ 一般質問準備

8月28日(月)

9:00~ 打合せ

午後:一般質問準備

8月29日(火)

9:00~ 幹事長会議

10:00~ 全員協議会

12:00 一般質問通告書締め切り

13:00~打合せ

一般質問準備

8月30日(水)

一般質問準備

13:00~議会改革推進協議会理事会(傍聴)

14:00~本会議初日

15:00~ DX推進委員会(傍聴)

16:00~ 打合せ

8月31日(木)

一般質問準備

 

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【議会】『織姫クラブ』会派結成のお知らせ

会派結成のお知らせ

8月4日に会派『織姫クラブ』を結成の届出をいたしました。

黒川貫男 会長
小沼光代
鬼久保綾子

新人1人ではできることが限られます。仲間と共に先輩議員の力を借りながらチームで市民の皆様のために働かせていただくことにいたしました。

会派を組むことで、特別委員会等、重要事項を決定する会議にも理事として出席できるようになります。

今日が会派の一員としての初仕事でした。

新生『織姫クラブ』として、早川市長と協力体制で議会に臨みます。

今後ともご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます🙇🏻‍♀️

【役職】
小沼光代:幹事長、議員運営委員会委員、公共施設建設・設備特別委員会理事

鬼久保綾子議員:議会改革推進協議会理事、DX推進委員


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【勉強会】栃木県地方議員女性議員連盟 令和5年度総会&第1回研修会

2023年7月7日(金)13:30~

栃木県庁大会議室にて、「栃木県地方議員女性議員連盟」(県女議連)の令和5年度総会と第1回研修会が行われました。

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【総会】

議員になってからいろいろな団体の「総会」にお邪魔する機会が増えました。

総会はどんなことをするのかというと、役員就任の承認、前年度の決算の承認、今年度の予算案の承認が主な議案になっています。

株をやっている方は株主総会通知で送られてくるのをイメージするとわかりやすいかも。

【議員紹介】

今年度の「栃木県地方議員女性議員連盟」のメンバーは59人。

当たり前ですが、全員女性です!

栃木県内の市町村議員と県議会議員で構成されています。

足利市からは大谷県会議員と足利市議会議員7名が参加しました。

一人ずつ簡単な自己紹介が行われましたが、やはり議員になるだけあって個性的な方が多い印象でした。

【来賓あいさつ】

栃木県議会議員の関谷暢之(のぶゆき)副議長から挨拶がありました。

続いて自己紹介の途中で福田富一都知事が会場入り。

スピーチの内容が後で会場をざわつかせることに・・・。

知事と記念撮影

【ジェンダーについての研修会】

後半は、川面充子 宇都宮大学ダイバーシティ研究環境推進本部特任助教による「ジェンダー主流化の視点で地方政策を創造する」と題する研修が行われました。

初めに「ジェンダーと聞いて何か引っかかるものがある方」というような質問がなされたのが印象的でした(この通りの言葉ではなかったかもしれませんが)。

一般社会ではジェンダー=左翼的な政治活動、圧力団体、逆差別、不自然な男女平等など、特に年配の男性からはネガティブな捉え方をされることが多いことから尋ねられたのでしょう。

ここに集まったのは議員になるような人たちなので、特に引っかかるものを感じる人はいなかったようです。引っかかる人は初めから参加しないと思います。

◇◆◇テーマの「ジェンダー主流化」とは?◇◆◇

ジェンダー平等を女性の問題に限定してとらえることではなく、一見ジェンダー中立に見える一般政策がどのように男女に異なる影響を与えているのかを分析し政策形成過程に反映すること=平等実現のための新しい政策理念(テキストより)。

この定義だけではほとんどイメージが湧きませんが、コロナ禍で起きた女性の問題や医療分野等についての説明で、なるほどと思いました。

◆コロナ禍での出来事

⇒女性は結婚すると正社員をやめて非正規雇用で働くことが多い(特にサービス業)
⇒サービス業はコロナ禍で失業又は収入源
⇒人とのかかわりが減る(女性は孤立に弱い?)
⇒自殺者の増加

◆医療分野等での問題

⇒製薬の研究開発では多くの実験でオスの動物を使用
⇒女性には効果の低い薬が開発されることがある

 

◇◆◇ジェンダーギャップ◇◆◇

日本では特に女性の政治参画が極端に少ないという統計があります。

日本はなんと191か国中、165位!

⇒国会議員の女性の人数 各国比較

北欧やアフリカの国々は一定割合の女性を強制的に当選させる「クオータ制」を導入していますが、女性議員が30%を超えると周りの景色が変わるそうです。

栃木県議会は50名中9名、足利市議会は24名中9名で37.5%、県内で女性比率No.1!全国的にも高水準です。

今回当選した新人+元職に至っては8名中5名で62.5%です。

子育て中の女性議員も複数いますので、今後は足利市議会も大きく変わるはず。変わらせないといけません!

ちなみに、佐野市は1名、桐生市も1名。
女性議員はとても居心地が悪そうです^^

【グループディスカッション】

以上の講義を受けて、なるべく同じ市町村の議員が重ならないよう、5~6人のグループに分かれてディスカッションを行いました。

私のグループは宇都宮、野木、壬生、下野と県央の議員さんたち。選挙中や議員活動での女性蔑視発言について盛り上がっていました。

皆さんのお話を聞くと、足利では面と向かって女性蔑視発言をするような経験はないかな?と思いました。でも、隣町とよく比較されますが、子供やシングル父母子家庭への支援が遅れているので、経済面ではまだまだ課題だらけですね。

【新人市議と新人県議の交流会!?】

栃木県庁

左の建物が県議会の議事堂です。県庁はスペースが広々としていて、その割に人が少なく贅沢な造りです。地下に議員専用の駐車場もあります。

今回は大谷議員のご厚意により、宇都宮まで新人市議3人が車で乗せていってもらいました。

県庁の階段にて記念撮影(左から:山本議員、大谷議員、鬼久保議員)

県庁本館15階の展望レストランにてランチを食べてきました(おいしいです)。

※提供まで時間がかかるので、仕事で行く場合には注意です。

眺め良過ぎ!


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【議会】令和5年第3回市議会定例会 一般質問 南部クリーンセンターの建替えの件 & 感想

2023年6月9日より令和5年第3回市議会定例会が始まりました。

定例会では、会派枠の代表者2組に続き、個人の議員が議案に対する質疑お及び一般質問が行われます。

今回、会派枠が2人、個人で質疑及び一般質問を行うのは11人。

新人は公明党のお二人と私一人です。

2023年6月29日更新
⇒小沼みつよの一般質問の録画放送はこちら

 

【目次】

 

 

【今回の一般質問のテーマ】

私のテーマは、南部クリーンセンターの建替え(新クリーンセンターの設備整備)についてです。

令和5年1月に入札告示、6/19入札書類提出締切、8月に落札予定、12月に契約締結が行われる予定ですが、市民の9割以上は設備の概要も入札金額も知らないと思われます。

入札予定額600億円超という足利市史上最高金額の公共事業ですが、ごみ処理センターだけをとっても相場よりも高額であり、さらに大型スポーツクラブとスーパー銭湯を足したような巨大施設が付加されています。

どうしてこのような施設になったのか、この金額は果たして妥当なのか?

他に市民会館の建設や公共施設の統廃合が控えているにもかかわらず、市民に詳細が知らされないまま進められようとしているため、改めてその事業の内容を明らかにしたいと考えています。

【質疑及び一般質問通告一覧表】

⇒その他の議員の一般質問の日時と概要はこちら

 

【小沼みつよの一般質問の概要】

1、新クリーンセンターの設備整備について

(1)入札金額と設備の変更

・市のHPで公開されている「足利市一般廃棄物処理設備整備基本計画」[概要版]によると、平成29年の段階では、新焼却施設の建設費の概算が98億円~122億円、新リサイクル推進施設の概算が14.1億円だったものが、令和2年にはそれぞれ188億円、29億円と倍近い額に増加している。増加分は建設費の高騰だけなのか、設備の変更があったのか。変更した場合には、具体的にどの部分がどれだけ費用増加につながったのか聞きたい。

(2)余熱体験施設

・今回の入札に関する要求基準書では競泳用の25mプールが5レーン以上、トレーニングジム等大型スポーツクラブと変わらない施設が追加されている。ごみ処理施設とこれらの施設を合わせると入札価額は建設費約320億円、管理運用費約285億円の合計約604億円にも上る。ごみ処理施設にこの規模のプール等の施設が付加されることになった経緯を具体的に聞きたい。

・プール・温浴施設等に関し、事業者に支払う1年間の委託料はいくらを予定しているか聞きたい。

(3)財源

・単独の公共事業としては最高額と考えるが、国の補助金の割合はいかほどか。どの省庁からどんな制度の補助金をどこに充てる予定なのか聞きたい。

・補助金と収入(持ち込みごみ処理手数料、プール等施設利用料、売電料金等)を合わせれば費用対効果や経済性は確保されると考えるのか聞きたい。

(4)パブリックコメント

・当初の予定よりも設備の規模も費用も増大していることから、一般市民への情報提供も不可欠と考える。コンセンサスは得られていると考えるのか。入札公示後の段階では遅きに失すると考えるが、新クリーンセンター単独でのパブリックコメントを実施する予定はあるのか聞きたい。

※通告している質問の下書きは以上になりますが、担当部署の回答によっては再質問と続いていきます。

【新クリーンセンターの設備整備に関する資料】

⇒こちらのページには足利市一般廃棄物処理施設整備基本計画【概要版】H29とR2の2つがあります。

↓ 平成29年当時に予定されていた建設費

⇒こちらのページには令和5年1月に告示された入札に関する資料があります。

↓ 入札予定価格は「入札の説明」p14~p15

↓ 新クリーンセンターの余熱施設については、「要求基準書」のp223~です。

↓ 利用料金の表は近隣の例です。

ちなみに、佐野市にあるごみ焼却場に併設された「みかもリフレッシュセンター」(コナミスポーツが運営)の料金体系はこちら

以前から余熱体験施設として農業研修センターに温浴施設がありました(センターはすでに解体済み)。⇒お風呂の画像はこちら(mixiより)

⇒他の市町村での余熱体験施設の具体例

【6/22 一般質問を終えての感想とまとめ】

6/23の下野新聞に一般質問の記事が掲載されました。

600億円もの予算で何を作ろうとしているのか?

私が初めて聞いた時の驚きは、多くの市民の皆さまと同じだと思い、構想が固まった和泉市長時代から現在までの流れ、特に費用について質問しました。

(1)余熱体験施設としてのプール等

記事には、新クリーンセンター建設の件で、競泳プール5レーン以上とトレーニングジム等がある余熱施設が作られると出ています。

平成30年に地元の方の要望で追加されることになりました。いわゆる迷惑施設に対する対策なので、それ自体は否定されるものではありません。誤解しないでほしいのは、地元の人はプールを作らなければ建設は許さないというような強硬な反対があったわけではありません。本当は一般的な競泳プールではなく、遠くからでも人を呼べるような、桐生市にあるカリビアンビーチのような娯楽施設を作り、足利にお金を落として行くことを望んだそうです。地元のためというより、足利のための提案だったということでした。それがなぜか競泳プールに。おそらく使える補助金との関係もあるかもしれません。

実際にどのような施設になるのかは、落札した事業者に委ねられるわけですが、予算的にカリビアンビーチが無理だとしても、せっかくならばウォータースライダーや滑り台、欲を言えば流れるプールに波のプール、温浴施設は温泉水を使うなど、少しの上乗せでそこまでお金をかけずとも周辺の施設とは違う付加価値を付け、継続的な集客を望めるような施設にして欲しいです。

ちなみに、市民プールの口コミを見ると、一般的な競泳プールで4.0点/5.0点満点を超える施設は見当たりませんが、ウォータースライダー等遊具がある施設は4.0点以上あります。

桐生ではなぜカリビアンビーチのような関東最大級の屋内プールが実現したのか?当時は国の特別な補助金を使えたからそうです(後で桐生市に総工費と管理時自費を聞いてみようと思います)。
コロナ前の話ですが事業者は赤字になっていないようです(市は別途、事業者に管理委託料を支払っているので、税金投入はしているはずとのこと。)。

一般質問を行う前に、余熱体験施設にプールができると書いたところ、桐生のカリビアンビーチのような施設ができるの?という質問がきました。それが実現するならワクワクする人も多いと思います。

人口の多い太田市でさえ、市民プールは老朽化ともに赤字が続いて閉鎖、茨城県龍ヶ崎市の施設も建設後3年までが利用者のピークで、その後13年は赤字を垂れ流し、20年ちょっとで閉鎖の議論が出ています。

逆に、「佐野やすらぎの湯」はかなり古い施設にもかかわらず、南平台から運んだ温泉を使用していていつでも混雑しています。

代替がきく施設は新しくなくなれば利用者も少なくなりますし、近くに競合施設ができればお客を取られます。
今から廃止することができないなら、どうせお金をかけるなら、ここにしか無い何かをそれほどお金をかけずに作れるものを事業者には提案してほしいと思います。

(2)600億円もの入札予定価格について

建設費の増加についてはオリンピックの高騰から物価高に入った影響で2倍になったことが大きいとの説明を受けました。

個々の内訳については、入札に影響が出るのでまだ公にできないそうですが、落札者が決定する10月以降には情報が出てくるかと思います。

(3)なぜ公共事業が一般よりも建設費が高くなるか?

工程ごとに県の基準が設定されていて、それを参考にしていますが、一般の建設・土木工事よりも価格が高い代わりに技術基準が厳しくなっているからという説明も受けました。

実際の落札では、予定価額の80〜90%に収まることが多いそうです。

また、今回は焼却炉の建設に環境省から費用の1/3、プール等の施設に文科省から1/3の補助金が出る予定だそうです。

削れるところは何とか努力していただきたいです。

(4)地元にお金を落としてもらう公募

新クリーンセンターの事業は、焼却炉の建設、その他の建物の建設、焼却炉・余熱体験施設それぞれの管理運営事業と別れています。

今回の入札方式は、特に建設業・土木事業者を地元企業から選び、数社がまとまって特別の会社を設立し、1つのグループとして応募することになっています。

焼却炉の建設ができるのは全国でも10社前後に限られているそうなので、プラントは大企業が担当しますが、その他の事業は地元企業と組んで行うことになるはずです。

国交省では公共事業の際に地元企業を優先的に採用する指針を示しており、足利市もこれに従っています。

一般的な価格だけの競争入札ではなく、総合評価で落札者を決定する方式になりますが、その中に価格の評価も含まれています。

(5)有料ゴミ袋の値上げについて

過去の一般質問を遡って聞いていたら、平成30年くらいからごみ袋の製造が赤字になっているので、値上げしても良いのではないかという議論が何度か出ていましたので、新クリーンセンターの建設・運営費が高額なだけに、これを機に値上げしても良いのではないか質問しました。

一時的に赤字にになっていた時期もありますが、現在は製造業者を変えたりして黒字を保っているそうです。赤字が続けば値上げの可能性はありそうです。

平成20年、吉谷市長の時に導入され、初回の価格は10枚入りで600円。大豆生田市長は選挙で無料とする旨公約していましたが、結局150円になり今に至ります。

有料化の際にはごみのポイ捨てや家庭ごみを他の施設のごみ箱に捨てる等の懸念がありましたが、600円時代でもそのようなことはなかったそうです。

(6)まとめ

どの企業がいくらで落札するのか?

足利史上最大額の公共事業ですので、市民の皆さまにも今後の動向を見守っていただきたいと思います。

【メディアの報道等】

⇒2019/12/18 施設整備基本計画の原案について(日本工業経済新聞社)

⇒2021/11/30 入札に関する建設業界の新聞記事(日本工業経済新聞社)

⇒2022/11/2 入札に関する建設業界の新聞記事(日刊建設新聞)

⇒広報誌での記載(あしかがみ2023年2月号)

【南部クリーンセンター地図】

【南部クリーンセンターをドローンで撮影した動画】


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