【視察】議会運営委員会 長野県長野市・岐阜県高山市 2026年1月28日・29日

議会運営委員会は2年に一度の行政視察を予定しています。
今年度は、常任委員会での議員間討議の積極活用について、参考になる自治体の視察を行いました。

また、長野市の市役所と市民会館(長野芸術館)は、複合化施設として全国で数少ない事例でしたので、そちらも見学させていただきました。


議会運営委員会行政視察報告書

○長野県長野市

  議会の活性化について

【所 見】

長野市議会では、市民の意見を議会活動に反映させることを目的として、市民との意見交換会を実施している。意見交換会は参加者が四つの分科会に分かれ、それぞれ設定されたテーマについて午前・午後それぞれ約二時間にわたり議論を行う形式で実施されている。関心の高いテーマごとに市民が参加することで、特定の課題について集中的かつ具体的な意見を聴取できる点が特徴である。

本市においても「しぎかい広場」を実施し、地域ごとに広く意見を求める機会を設定しているが、長野市のように分科会形式でテーマごとに議論を深め、市民の関心が高い分野の意見を集中的に把握する手法を取り入れることも有効であると感じた。

また長野市議会では、大学生や高校生、中学生など若い世代との意見交換として「議員と話そうカフェトーク」も実施している。こうした取り組みは主権者教育の観点からも重要であり、若者が市政や議会に関心を持つきっかけづくりにつながるものと考えられる。

本市も先進的な取り組みを行っていると自負しているが、高校生や大学生を対象とした意見交換の機会は現在設けられていない。次世代を担う若者が市政に関心を持ち、将来的な投票行動につながるような取り組みについて検討していく必要があると感じた。

なお、長野芸術館は、市役所本庁舎と一体的に整備された全国でも数少ない施設であるため本市の参考にと見学させていただいた。個人的にも訪問したことのある大ホールだが、1300席という規模としては比較的コンパクトであるものの、国内外の著名なクラシック演奏家が好んで訪れており、文化施設においては単なる収容人数だけでなく、音響や空間性といった付加価値の重要性を感じた。

 

○岐阜県高山市

  委員会活動を中心とした政策形成サイクルの導入などについて

【所 見】

高山市議会では、常任委員会の活動を基盤として政策課題の把握から調査研究、政策提案までを循環的に進める仕組みを整備しており、議会が主体的に政策形成に関与する体制が構築されている。

この取り組みは平成期の議会改革を契機として段階的に整備されてきたものであり、委員会が地域課題を抽出し、調査研究や市民意見の把握を行いながら政策提言へとつなげる流れが制度として位置付けられている点が特徴である。委員会活動の中で得られた課題は、必要に応じて提言や政策立案へと発展させるなど、議会が政策形成の主体として機能する仕組みが意識的に構築されている。

また、議題がない場合でも常任委員協議会を活用し、委員会として継続的に政策課題の研究を行うなど、日常的に政策形成の視点を持って委員会活動が行われている点も特徴である。こうした仕組みにより、議会活動が単なる執行部のチェック機能にとどまらず、政策提案機能を担うものとして位置付けられていることがうかがえた。

さらに、議会事務局の役割も重要であり、長年議会運営に携わってきた事務局長を中心に、議会と連携して政策形成に取り組んでいる様子が見受けられた。議会事務局が継続的に議会改革や委員会活動を支援していることも、こうした取り組みを支える要因の一つであると感じた。

視察を通じて感じたのは、議員自らが主体的に政策課題を見つけ、調査研究を進めていく姿勢の重要性である。これまで議員ができることには一定の限界があると捉えがちであったが、高山市議会の取り組みを見て、議会として自発的に政策形成に関わる余地は十分にあるのではないかと感じた。

本市においても常任委員協議会などの場は設けられているが、実際には当局から提示された内容を受け身で説明を受ける場となっている面もある。議会として主体的に課題を設定し、調査研究を行い政策提言につなげていくという視点は、今後の議会活動において重要になると考えられる。

こうした取り組みを本市にそのまま導入するには一定の整理と時間を要すると考えられるが、今回の視察で得た知見を参考に、委員会活動を通じた政策形成のあり方について検討を進め、少しずつでも前進していくことが必要であると感じた。

 

長野市役所本庁舎と芸術館は同じ建物の中にある。

芸術館の入口
コンサートで訪れた人が市役所の存在を意識することは少ないと思う。

市役所本庁舎と芸術館の間のスペースは作品を展示する美術館になっている

芸術館とはしっかりと区切りがある先に市役所の窓口があった

芸術館の大ホールの写真

休館日だったのでホールの見学はできなかったが、イベントリストにある海外の有名クラシックアーティストを見ると、席数だけではない音響の評判の良さが伺える。

長野市議会議場は明るい木目調

高山市議会はクラシックで重厚な議長席
県産の複数の木材を使用しているとのこと

座席の下にはヒーターが―。雪国の冬は寒そうです。

高山市役所のホール
御柱のような重厚なオブジェ


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